Vol.57(2016年7月)
- 次世代金型技術研究センター
「次世代のものづくりに関する研究、人材育成、地域企業と連携した技術開発で日本の産業界に貢献」 - 次世代金型技術研究センター 研究開発事例
特集1:次世代金型技術センター
次世代のものづくりに関する研究、人材育成、地域企業と連携した技術開発で日本の産業界に貢献
これまで岐阜大学金型創製技術センターにおいては金型分野の研究と実践教育を、また複合材料センターでは複合材料を地域のものづくりに活用する事業を行ってまいりました。継続してものづくり企業における技術開発力を強化するためには、素形材や加工技術に関する研究開発に加えて、IoTやロボット技術の活用に関する研究開発が、生産性を費やk的に高めるためには欠かせないものとなってきます。また大学での人材育成の重要性もますます高まっています。このような背景から、岐阜大学では両センター基盤として次世代金型技術センターを設置し、複合材料や軽量高強度金属などの素形材開発、CAEを活用した金型による高度な加工技術開発、IoTやロボット等を活用する生産システム開発といった次世代のものづくりに関する研究の遂行、先進的なものづくり実践教育カリキュラムを運用する人材育成事業および地域企業等と連携した技術開発事業を展開いたします。ものづくり企業の皆様の技術・製品開発に貢献したいと考えております。

特集2:研究開発事例
特集3:産官学連携活動 Collaborative Activities
・導電性インキによる電子回路の印刷技術応用 導電性インキで電子回路を印刷
導電性インキには金属や炭素の粒子をベースにしたものがあり、紙に印刷した後ある程度の電気抵抗を持たせることが可能です。ICタグのような高周波回路を動作させるには低抵抗な銀粒子、LEDの点灯回路など数100オーム程度の抵抗が必要な場合には炭素粒子が出来しています。静電的な応用では電流を流す必要がないので、コストの低い炭素粒子を用いたインキが適しています。印刷の種類としてはスクリーン印刷が適していますが、粒径やインキの粘土に応じたマスクの選択、印刷スピードで印刷後の抵抗値を制御します。また、電気的な信頼性を維持するために、用紙とインキの乾燥プロセスの最適化を行いました。さらに、応用によっては印刷による電気的特性のばらつきを抑えるための工夫をパターン設計に反映させました。
