研究シーズ集

安全にシャットダウンできる薄く強い電池セパレータ

ものづくり(ナノテク・材料)

研究者 工学部 化学・生命工学科
武野明義 教授

研究概要

世界で唯一、クレージング法を用いたリチウムイオン電池セパレータを開発しました。直径数十nmの孔を持つ多孔相が縞状に生じており、既存のセパレータより強く、薄く、そして安全に利用することができます。第3世代クレージングフィルムとなり、大幅に性能が向上しました。

研究内容

★ 強い:従来の電池セパレータでは、突起物が接触すると容易に孔が潰れてしまうなど取り扱いに注意が必要でした。本セパレータは、通常のフィルムと同等の取り扱いが可能です。
★ 薄い:リチウムイオン電池には、異常発熱の際にセパレータの孔が閉じて電流を停止(シャットダウン)する安全機構が組み込まれています。そのため、多層フィルムとすることが多く、膜が厚くなり、透過性の低下の原因となっています。
★ 安全:既存セパレータのシャットダウンは、多孔フィルムの溶融によって達成しています。そのためメルトダウンと背中合わせです。本セパレータは、ラプラス圧による孔の自己収縮を利用しています。
その他にも
☆低コスト :フィルムは、既存の汎用樹脂を用いることができ、無溶媒で機械的に多孔化します。環境負荷、高コスト化の要因になるプロセスはありません。
☆将来性 :技術的には、多くの汎用樹脂に適応できるため、将来的に期待される新規高性能電池へも対応できます。
☆応用性 :このフィルムは、独自の多孔化により、縞状多孔相と孔の開閉が可能な点に特徴があり、電池セパレータ以外にも応用展開が期待できます。

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活用分野・用途・応用例・商品例・事業化のイメージなど

  • 単層であるため膜厚を抑制でき、電池の高密度化が可能です。
  • 安全にシャットダウンするため、スマートフォン等の身に付ける製品用途に向いています。
  • 樹脂はポリプロピレンに限定されないため、各種の電池への応用も考えられます。

資料・ポスター

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キーワード

クレージング法、リチウムイオン電池セパレータ、ラプラス圧による孔の自己収縮

出展した展示会

  • イノベーションジャパン2017