自己修復能力を有するエラストマーの開発
ものづくり(ナノテク・材料)
研究者 |
工学部 化学・生命工学科 三輪洋平 教授 |
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研究概要
生物の皮膚のように傷を自発的に治癒するエラストマーを開発しました。例えば、切断した試料片どうしを室温で接触させておくだけで、もとどおりに自己修復します。また、試料表面の擦り傷も室温で静置しておくだけで自然に消失します。
研究内容
イオンで架橋した自己修復性エラストマー
エラストマーは人間の皮膚の様に柔軟性と弾力を有していますが、従来のものは傷が付いても、それが自然に治癒することはありません。これは加硫などによる化学架橋は、一度切断されたら再び化学結合を形成できないためです。これに対して、イオン成分の凝集力を利用して物理的に架橋したイオン性エラストマーを開発しました。傷の発生にとなって解離したイオン成分が再び凝集して架橋を形成するために、自発的に傷を修復します。
活用分野・用途・応用例・商品例・事業化のイメージなど
コーティング材料として利用することで表面の傷を自発的に修復し、製品の美しい外観を維持します。また、エラストマー材料の破壊の原因となる小さな損傷の自己修復と、内部ひずみの自発的な解消によって材料の破壊を予防し、製品の安心・安全の向上や長寿命化に役立ちます。
資料・ポスター
キーワード
自己修復、エラストマー、イオン架橋
出展した展示会
- 中部イノベネット シーズ発表会2019