特異的抗癌作用を有する核酸医薬5’-アミノアルキルsiRNA
ライフサイエンス(創薬)
研究者 |
応用生物科学部 応用生命科学課程 分子生命科学コース 上野義仁 教授 |
---|
研究概要
核酸医薬、特にsiRNA医薬は、その特異性と安全性の高さから次世代の抗がん剤候補として大きく期待されているが、①体内での不安定や、②標的細胞、組織への効率的な送達が課題となり、医薬品として上市されているのは1品目のみである。本研究開発では、上記課題を克服する為、1) siRNAに新規化学修飾を施して生体内でも安定なsiRNAを創出し、2) がん細胞表面に過剰発現している受容体を標的としたリガンド・パイロット分子をコンジュゲートとして、上記安定化siRNAと組み合わせることによりシンプルで有効性と安全性に優れた核酸医薬を創出することを目的として研究を行った。
活用分野・用途・応用例・商品例・事業化のイメージなど
S)-5’-APは4’-APに比べ二本鎖形成能が高く、また(R)-5’-APよりヌクレアーゼ耐性が高いことから、5’位のS配置にアミノアルキル基を導入したヌクレオシドはsiRNAとして有望であることが示唆された。現在(S)-5’-APをヌードマウス造腫瘍モデルに投与し、その抗腫瘍効果の評定を計画している。
資料・ポスター
キーワード
核酸医薬、siRNA医薬抗がん剤、リガンド・パイロット分子
出展した展示会
- 中部地区医療・バイオ系シーズ発表会2018