木材精油を用いたメディカルアロマセラピーに関する研究
ライフサイエンス(アグリ・食品)
研究者 |
応用生物科学部 応用生命科学課程 分子生命科学コース 光永徹 教 授 |
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研究概要
植物精油香気が生理・生体に及ぼす効果について動物を用いて長年研究してきました。その中で、ある種の木材精油香気が、肥満を抑制する効果やストレスを低減し、記憶・学習障害を改善することを明らかにしました。本研究では、オーストラリア産サイプレス材及び日本産ヒノキ科木材の精油香気について、その知られざる生理機能を報告します。
研究内容
オーストラリア産のヒノキであるホワイトサイプレスの精油香気成分を吸入することで高脂肪食を摂取したマウスの体重増加が抑えられることが分かりました。この香りはラットの交感神経活動を増幅させ、体温を上昇させることも明らかとなりました。精油中の活性を示すにおい成分の特定にも成功しています。
(2)ヒノキ科木材精油の吸入でストレス減少、記憶・学習障害改善
国産のスギ・ヒノキ材精油を吸入することで、ストレスホルモンであるコルチコステロンの血清中の濃度が減少することが、マウスを使った実験で明らかになりました。さらにストレスに伴う記憶障害は、スギ材精油を吸入により軽減されることを明らかにしました。現在活性を示すにおい成分の特定と、作用機序の解明を目指して研究を進めています。
活用分野・用途・応用例・商品例・事業化のイメージなど
・活用分野として、医薬品・化粧品・食品分野が挙げられます。
・用途は、ヒトの生理・心理に対する効果効能が期待できるものです。
・応用例として、スリミング剤、抗うつ薬、抗認知症薬、快眠効果薬、胃腸調整剤などに期待でき
資料・ポスター
キーワード
木材製油、アロマセラピー、香気、ヒノキ、スギ、学習、記憶、肥満抑制
出展した展示会
- アグリビジネス創出フェア2022