自然栽培で香りを高めた和紅茶の開発
ライフサイエンス(アグリ・食品)
| 研究者 |
応用生物科学部 応用生命科学科 勝野那嘉子 准教授 |
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研究概要
緑茶は年間に複数回収穫されますが、生産者の高齢化や二番茶以降の価格低下といった要因により、近年では収穫されずに刈り落とされ廃棄されるケースが増えています。
また、「揖斐茶」のブランド名で茶の栽培を行う揖斐川町では、虫害の発生が深刻化しており、それが品質の低下や収穫量の減少といった問題も引き起こしています。
こうした背景の中で開発された和紅茶「岐阜美人・揖斐美人」について解説します。
研究内容
●虫害など外部からのストレスが茶葉中の成分に与える影響を研究し、その結果、栽培中に虫害を受けることで、茶葉中の香気関連成分や生成酵素の活性が変化することを明らかにしました。
●この成果を活かし、農薬を一切使用せず自然栽培を採用することで、茶葉に適度なストレスを与え、その香気生成ポテンシャルを引きあげることに成功しました。


活用分野・用途・応用例・商品例・事業化のイメージなど
二番茶(収穫時期が一番茶の後に続く茶葉)の高付加価値化を目指して和紅茶「岐阜美人・揖斐美人」を開発・製品化
●通常栽培:マイルドな味
●自然栽培:花様香気,ストロングな味
●自然栽培でどのくらい香りが変わるか飲み比べられる製品を開発
●パッケージを学生がデザイン

資料・ポスター
キーワード
品質維持、香気成分、茶葉、自然栽培、農産食品、食品加工、食品成分化学
出展した展示会
- FOOD STYLE2025(発酵食品ワールド)
