研究シーズ集

観賞花きの能力を明らかにしその活用を図る

ライフサイエンス(アグリ・食品)

研究者 応用生物科学部 生産環境科学課程 応用植物科学コース
山田邦夫 教授

研究概要

岐阜大学応用生物科学部園芸学研究室では 『園芸作物(特に観賞花き)の品質向上』 を目指し、さまざまな研究に取り組んでいます。その例として

(1)バラ切花の日持ち性向上を目指した花弁成長制御に関する研究

(2)倍数性育種により作出した花きによる環境浄化  について紹介します

研究内容

(1)バラ切花の品質向上を目指した花弁成長機構の解明

バラが蕾から開花するには、花弁での糖代謝が関係しています。糖代謝は、外部からの光刺激や植物ホルモンの影響を受け、花弁の成長を変化させることが明らかとなりました。

(2)倍数性育種により作出したスパティフィラム

当研究室では、コルヒチン処理によりゲノム数を倍化させた『4倍体のスパティフィラム』を作出し、「フェアリーウィング」として品種登録しています。 スパティフィラムは、シックハウス症候群の原因物質であるホルムアルデヒドを吸着する環境浄化植物として知られています。室内観賞に適した小型の「フェアリーウィング」ついて、そのホルムアルデヒド吸着能力の詳細を検証中です。

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活用分野・用途・応用例・商品例・事業化のイメージなど

植物の潜在能力を明らかにすることで、その品質向上技術への応用が期待できます。切り花がなぜ樹上で開花させた時よりも小さく開花してしまうかについて明らかにすれば、切り花の開花促進剤の開発につながります。また開花速度と照射光との関係は、今後切り花の短期保管技術として応用が期待されます。さらにスパティフィラムのように環境浄化能力を向上させた観賞花きの開発は、観賞花きの新たな利用にもつながります。

資料・ポスター

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キーワード

鑑賞花き、バラ、日持ち、環境浄化、スパティフラム、コルヒチン処理

出展した展示会

  • アグリビジネス創出フェア2018