研究シーズ集

「植物を助けるバイオスティミュラント微生物」の探索と応用展開研究

ライフサイエンス(アグリ・食品)

研究者 応用生物科学部 生産環境科学課程 応用植物科学コース
清水将文 准教授

研究概要

当研究室では、植物生育を促進したり、植物を病原体の感染から保護する能力を持つ有用な植物共生微生物を、植物バイオスティミュラントや微生物農薬として農作物生産に有効活用することを目指した研究に取り組んでいます。有用植物共生微生物の探索から、有効施用方法の検討、有用効果のメカニズム解析に至るまでを一貫して行っています。

研究内容

(1)植物を病原体感染から保護する植物共生微生物
これまでに、ウリ類やイチゴの炭疽病、キャベツ黒すす病、トマト青枯病、ウリ類つる割病などの発生を抑制する植物内生放線菌や根圏細菌などの植物共生微生物を多数発見し、特許出願してきました。微生物農薬は、耐性病原菌が出現するリスクが極めて低く、また、農薬の散布回数にカウントされないというメリットがあります。
【実績】 特許US 6、544、511 B2 特許第 3629212 号 特許第 5380648 号 特開 2011-188761 など7件
(2)植物成長を促進する根圏細菌
植物根圏(根の周囲)に生息する微生物群の中から、植物の成長を助ける能力を持った新規の有用細菌の探索を進めています。貧栄養条件下での植物生育を助けるユニークな細菌なども見つかっています。化学肥料の使用量を抑えながらも、作物の収量増加が期待できます。

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活用分野・用途・応用例・商品例・事業化のイメージなど

<微生物農薬・植物バイオスティミュラントとして応用>
病害抑制効果をもつ微生物は微生物農薬として、成長促進効果をもつ微生物は植物バイオスティミュラントとして活用できます。これら微生物資材の活用は、農業の省農薬・省化学肥料化や不良環境下での作物栽培の実現に大きく貢献するものと考えています。

資料・ポスター

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キーワード

農産物、バイオスティミュラント、微生物農薬、有用植物共生微生物

出展した展示会

  • アグリビジネス創出フェア2019
  • アグリビジネス創出フェアin東海2019