研究シーズ集

匂いを用いたタバココナジラミ防除方法の開発

ライフサイエンス(アグリ・食品)

研究者 応用生物学部 生産環境科学課程
岡本朋子 助教

研究概要

トマトの収量減少をもたらす黄化葉巻病原ウイルスの媒介者であるタバココナジラミの新たな防除法を提案しました。コナジラミは農薬に対する抵抗性を獲得しており、従来の方法では完全な防除ができません。本研究ではコナジラミがある処置をしたトマトを嫌う現象からヒントを得て、"匂い"を用いた新たな防除方法の開発を目指しました。

研究内容

目的:従来のネットや農薬を用いた防除方法に加え、安全で低コストの防除方法を開発します.
本研究の着眼点:コナジラミが嫌う揮発性化合物を探索することで、ハウスへのウイルス保有コナジラミの侵入を低減させる。低コストと高安全性、使用農薬の軽減を目指します.
ある処理を施したトマトの匂いをコナジラミ(バイオタイプQ)に提示すると… 処理を施したトマトでは4つの揮発性化合物をより多く放出します(ガスクロマトグラフ質量分析計による結果)。 
処理後に特異的に放出される1つの化合物では他の植食性昆虫の生育抑制を誘発します.=>タバココナジラミを忌避する可能性。防除に利用できる可能性があります。

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活用分野・用途・応用例・商品例・事業化のイメージなど

タバココナジラミが嫌う揮発性化合物を使った忌避剤を開発します。ハウスの出入り口付近とハウスの壁面に設置することで、コナジラミのハウス内への侵入が抑制できると考えられます。低コスト、高安全性、農薬耐性害虫への使用が期待できます。

資料・ポスター

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キーワード

タバココナジラミ、忌避剤、農薬耐性害虫

出展した展示会

  • アグリビジネス創出フェア2021
  • 産学連携フェア2021