Vol.56（2016年4月）

女性研究者の活躍による岐阜創生をめざして
岐阜大学女性研究者
「キャピラリー液体クロマトグラフィーの高性能化に関する研究」
「ポリフェノール類の構造解析、分析と化学反応性に関する研究」
「食の安全性と品質を担保」

特集1：女性研究者の活躍による岐阜創生をめざして

　岐阜大学が代表機関として、岐阜薬科大学・岐阜女子大学・アピ株式会社の共同実施機関とともに連携しておこなう「地域循環型女性研究者育成・支援プログラム」が、文部科学省科学技術人材育成補助事業「ダイバーシティ研究環境イニシアティブ（連携型）」に選定されて、2年目を迎えます。

　本事業（2015年度～2020年度）では、連携機関の多様な設置主体（国立・市立・私立・民間企業）の特長を活かし、企業インターンシップ制度、人材バンクの共同利用等による地元企業への就職支援、出産・育児などによる長期休業中におけるスキルアップ支援や復職支援、上位職や学位取得にチャレンジするための環境整備に取り組んでいます。

　具体的には、研究補助員配置制度、英語論文の校正、英語のプレゼンテーション・セミナー、リーダーシップ研修などのスキルアップ支援をはじめ、ロールモデル講演会などのキャリアアップ支援、女性研究者登用のためのトップマネジメント・セミナー、シンポジウム、フォーラムの開催など、さまざまの意識啓発の取り組みもおこなっておます。

　本事業のコアとなるのが、地域の要請に応える独創的「連携型共同研究」への支援です。各連携機関が、生命科学・環境科学・ものづくりなどの分野を中心に、多分野にわたる人的交流による「連携型共同研究」の拠点形成をめざしています。

　岐阜大学内の関係部局をはじめ、県や市などの自治体、地域企業の方々との連携を重ね、女性研究者の育成・支援の輪が広がってゆくことを願ってやみません。

　「清流の国輝くギフジョ支援プロジェクト」という標語も考案しました。多くの企業の方々に本事業に関心をお寄せいただき、企業インターンシップや共同研究の取り組みによって、大学や企業が期待する女性研究者のキャリア形成を図り、女性研究者が岐阜創生リーダーとして活躍する地域社会の実現に向けて協働できれば幸いです。