�名他キャンパスにおけるゼロカーボン化と環境再生 地域のカーボンニュートラル(CN)化を推進する上で、大学キャンパスでの実証研究実施とその成果に基づく地域社会への実装計画策定と提案は、大学ミッションとして責任ある社会貢献をする上での責務です。キャンパスでのCN化を一つのモデルケースとして、実証試験へ繋げるためのフィージビリティスタディーを実施しています。再エネ資源としては食品残渣と農場廃棄物などのバイオマスおよび太陽エネルギーに着目して、学内消費と学内へ入構する車両のエネルギーの再エネ化、余剰エネルギーによるCO�吸収・リサイクルの促進などの評価を行っています。 太陽光発電のための高効率な新素材の開発から,発電量の予測、そしてそれを活用したキャンパス・マイクログリッドの効率的で戦略的な運用に関する研究。 余剰電力を活用したプラズマ反応によるCO�リサイクル技術の確立に関する研究。RESEARCH CONTENT OF MEMBERS90PROJECT No.36KEY WORDSカーボンニュートラル/脱炭素/再生可能エネルギー/地域の自然資源/森林/水資源/環境教育/人材育成/地域連携高等研究院環境社会共生体研究センター村岡 裕由教授地方創生エネルギーシステム研究センター上宮 成之教授地方創生エネルギーシステム研究センター小林 智尚教授地域協学センター伊藤 浩二助教地方創生エネルギーシステム研究センター小林 信介教授高等研究院環境社会共生体研究センター村岡 裕由教授メンバー環境調和型エネルギーシステム 化学系でエネルギーや環境に関係する反応や分離の研究を推進しています。 ・水素製造の高効率化に必要な触媒や分離膜、さらにはカー ボンニュートラルな再生可能エネルギーを利用した水素利用 エネルギーシステムに向けた基盤技術の開発 ・反応と分離の一体化による反応収率と選択性の増大などに 寄与する新規化学反応プロセスの開発 カーボンリサイクルまたは新エネ開発に関する競争的資金を1件以上獲得することを目標としています。カーボンニュートラルに向けたプロセスの技術的開発は総合工学であり、全ての工学分野での共同研究、そして社会実装を想定しています。環境リテラシーの醸成・人材育成 持続可能な社会の構築のためには、カーボンニュートラルに向けたさまざまな取り組みに加えて、自然資源の有効かつ効率的な利用、環境保全なども社会システムに組み込まれることが必要です。 環境と社会の関わりを理解し、よりよい社会を築くためには、身近な環境や自然資源に関する生態学、農学、水資源に関する衛生工学などさまざまな分野での人材育成と、自治体や地域住民、民間企業と連携して取り組む超学際的な視点が鍵となります。 私たちは、学術シーズありきでなく、地域との対話から課題を明らかにし、現場に適した解決策を考案し、実践に移すことができる人材の育成を通して、社会の環境課題に取り組みます。プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究自然を活かした地域の環境課題への取組 カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と、科学技術や自然生態系による吸収量の収支がゼロになる状態です。地球温暖化が進み、その影響が私たちの社会に及び始めているため、対策を急がなければなりません。 流域圏を構成する豊かな森林や河川など自然生態系による炭素吸収や水循環などの環境調節機能の解明に関する研究知見、地球規模の気候変動が地域の環境にもたらす影響の予測など、大学での研究成果を社会と共有するとともに、地域が必要とする研究と普及に取り組むことを通して、地域の自然環境の保全・利活用、およびカーボンニュートラル化の推進を図ります。これらの活動を通して、自然環境と共生する社会の構築への貢献を目指します。
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