プロジェクトWEB冊子2025
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84KEY WORDSPROJECT No.32メンバーRESEARCH CONTENT OF MEMBERS大嶋 篤典タンパク質/糖鎖/構造解析/相互作用解析/構造生物学/創薬/抗体医療/診断薬/健康食品/創薬エコシステム/先端研究機器の産業利用加藤 晃代石川 健治教授准教授教授名古屋大学細胞生理学研究センター名古屋大学大学院 生命農学研究科名古屋大学低温プラズマ科学研究センター短鎖ペプチド配列による翻訳促進機構の解明と応用 私は、翻訳で生じた短い特定のペプチドが翻訳を促進しうるというユニークな現象を見 出し、その 科 学 的 理 解 に向 けた 研 究と、それを利用した異種タンパク質生産量の 制 御 技 術 開 発 を進 めています。本プロジェクトでは、創薬標的タンパク質の機能解析や抗体等の開発を進めるために避けては通れない、創薬関連タンパク質合成の効率化を通し、創薬研究の加速に貢献します。シングルB細胞からの迅速抗体取得も強みとしています。プラズマ駆動型生化学(フォーマシー)の創成  私 はプラズマの研 究をしています。プラズマは 電 子とイオンからなる荷 電 粒 子 集団であって、半 導 体をつくるために使 われています。最 近では 、常 温 常 圧 下でプラズマを生成すると、大気と水との相互作用によって化学活性なラジカルを多量に生成することが わ かり、生 体 へ の 働 きが 調 べられ、プラズマ生成するラジカルを起点に生体 内に特 異 な化 学 反 応 場 ができることがわかってきました。これからは、プラズマ生成するラジカルの生体分子への影響、その働きを解明し、医療や農業にも活用する技術が創生できないか、について探求する独創的な研究をしています。��名プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究細胞間結合チャネルを中心とした膜タンパク質の構造研究  細 胞 膜や細 胞 内 膜を介したシグナル伝達 機 構が担う生 命 現 象の理 解を目 標として、膜タンパク質 の 構 造 と機 能 の 研 究 を行っています。クライオ電子顕 微 鏡を構 造解析手法として使用し、そのデータの質を決定づける試料調製の最適化に力を入れています。過去に細胞間結合チャネルの構造と機能の研究から、その開閉機構のモデルを提示しました。膜タンパク質は創薬標的分子としても大きな割合を占 めており、その構造情報は新規創薬の化合物設計に役立つ可能性を秘めています。

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