プロジェクトWEB冊子2025
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82KEY WORDSPROJECT No.32メンバーRESEARCH CONTENT OF MEMBERSタンパク質と化合物との相互作用の論理的解析と創薬開発研究  生 理 活 性を有する化 合 物を調 製するための天然物化学及び有機合成化学を専門としています。標 的たん ぱく質との相 互 作用による活性の強化を進 めるため化 合 物の構造修飾やDFT計算 などによる最適構造化に寄与します。化学と生物学の境界を融合した戦略的研究の方向性を構築します。標的タンパク及び候補化合物をいくつかすでに有しています。鎌足 雄司纐纈 守タンパク質/糖鎖/構造解析/相互作用解析/構造生物学/創薬/抗体医療/診断薬/健康食品/創薬エコシステム/先端研究機器の産業利用二村 学遠藤 智史本田 諒木塚 康彦大学院連合創薬医療情報研究科糖鎖生命コア研究所糖鎖分子科学研究センター助教教授教授准教授准教授教授糖鎖生命コア研究所糖鎖分子科学研究センター工学部化学生命工学科医学部附属病院乳腺外科大学院連合創薬医療情報研究科p��機能解析、ミトコンドリア修復機能とワーバーク効果の関連  私 は、がん抑 制 遺 伝 子の機 能 解 析を続けていく中で、ミトコンドリアの 修 復 に 関わ る が ん 抑 制 遺 伝 子 M I E A P(Mitochondria-eating protein)を重点的に研究するようになりました。MIEAPはがん細 胞の不 良 なミトコンドリアを修 復・排 除しワーバー グ効 果 を改 善させることで、がん 細 胞 をより正 常 細 胞 に 近 い状 態に持っていく事 が出 来ると考えられます。同 時にここにヒントを得て今までにない、代謝改善を目指した抗がん薬の開発に取り組み、病 態 解 明、地 域 活 性 化、臨 床 応 用につなげていきたいと考えます。論理的創薬手法によるプロテインホメオスタシス制御薬の開発 がんや神経変性疾患などの生活習慣病の発症や進展にオートファジーやプロテアソームなどのプロテインホメオスタシスの異 常が関 与することが知られています。これまでに論理的創薬手法を用いて強力かつ選 択 的 な酵 素 阻 害 剤 を開 発し、抗 がん剤としての有 効 性を評 価してきました。本プロジェクトでは、計算科学、生化学、細胞生物学の融合研究によって、プロテインホメオスタシスの評価用プローブや制御化合物を開発し、医薬品開発やライフサイエンスにおける課題解決を目指します。キメラタンパク質の合成と新規医薬・診断法の開発 私は、タンパク質の立体構造情報をベースにして、新 規の人 工キメラタンパク質を設計・合成しています。さらに、合成したタンパク質をがんの治療薬や、神経変性疾患の診断法へと応用しています。本プロジェクトではおもに創薬シーズの創出を担当します。����年までに�件の特許出願を目指しています。その他 には 、本 学 における構造に基づく創薬開発を支援するため、創薬支援ソフトウェアを運用しています。疾患に関わる糖鎖の生合成の仕組み解明とその応用 私は、糖鎖研究の専門家で、特にタンパク質に結 合した糖 鎖が細 胞の中で作られる仕 組 みやその制 御 機 構 を研 究しています。プロジェクトでは、さまざまな疾患と関わる糖鎖について、それが作られる仕組みや変化する仕組み、またそれを改変する方法 の 開 発 な どを研 究します。独 創 的 な 点は、分野を超えた統合的な研究アプローチで糖鎖の本質に迫ることです。糖鎖を標的にした診断や治療薬開発につながる研究を目指します。��名プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究タンパク質の立体構造および相互作用情報に基づいた論理的創薬研究 私は、核磁気共鳴分光法(NMR)や表面プラズモン共 鳴 法(S P R)などの様々な構造生物学・生物物理学的手法を用い、タンパク質や糖鎖の構造・相互作用を解析し、これらの関与する生命現象を明らかにする研 究を行っています。さらにそれを制 御すること( 創 薬 )を目 指しています。本プ ロジェクトでは 、これらの技 術や経 験 、先 端研究設備を、産業技術の高度化や、創薬科学 研 究プラットフォームとエコシステムを構築に役立てたいと考えています。

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