地域創生プロジェクト
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RESEARCH CONTENT OF MEMBERS76PROJECT No.30KEY WORDSタンパク質/糖鎖/構造解析/相互作用解析/構造生物学/創薬/抗体医療/診断薬/健康食品/創薬エコシステム/先端研究機器の産業利用糖鎖生命コア研究所糖鎖分子科学研究センター鎌足 雄司助教工学部化学生命工学科纐纈 守教授医学部附属病院乳腺外科二村 学教授岐阜薬科大学生化学研究室遠藤 智史准教授大学院連合創薬医療情報研究科本田 諒准教授糖鎖生命コア研究所糖鎖分子科学研究センター木塚 康彦教授メンバータンパク質と化合物との相互作用の論理的解析と創薬開発研究 生理活性を有する化合物を調製するための天然物化学及び有機合成化学を専門としています。標的たんぱく質との相互作用による活性の強化を進めるため化合物の構造修飾やDFT計算などによる最適構造化に寄与します。化学と生物学の境界を融合した戦略的研究の方向性を構築します。標的タンパク及び候補化合物をいくつかすでに有しています。p��機能解析、ミトコンドリア修復機能とワーバーク効果の関連 私は、がん抑制遺伝子の機能解析を続けていく中で、ミトコンドリアの修復に関わるがん抑制遺伝子MIEAP(Mitochondria-eating protein)を重点的に研究するようになりました。MIEAPはがん細胞の不良なミトコンドリアを修復・排除しワーバーグ効果を改善させることで、がん細胞をより正常細胞に近い状態に持っていく事が出来ると考えられます。同時にここにヒントを得て今までにない、代謝改善を目指した抗がん薬の開発に取り組み、病態解明、地域活性化、臨床応用につなげていきたいと考えます。論理的創薬手法によるプロテインホメオスタシス制御薬の開発 がんや神経変性疾患などの生活習慣病の発症や進展にオートファジーやプロテアソームなどのプロテインホメオスタシスの異常が関与することが知られています。これまでに論理的創薬手法を用いて強力かつ選択的な酵素阻害剤を開発し、抗がん剤としての有効性を評価してきました。本プロジェクトでは、計算科学、生化学、細胞生物学の融合研究によって、プロテインホメオスタシスの評価用プローブや制御化合物を開発し、医薬品開発やライフサイエンスにおける課題解決を目指します。疾患に関わる糖鎖の生合成の仕組み解明とその応用 私は、糖鎖研究の専門家で、特にタンパク質に結合した糖鎖が細胞の中で作られる仕組みやその制御機構を研究しています。プロジェクトでは、さまざまな疾患と関わる糖鎖について、それが作られる仕組みや変化する仕組み、またそれを改変する方法の開発などを研究します。独創的な点は、分野を超えた統合的な研究アプローチで糖鎖の本質に迫ることです。糖鎖を標的にした診断や治療薬開発につながる研究を目指します。��名キメラタンパク質の合成と新規医薬・診断法の開発 私は、タンパク質の立体構造情報をベースにして、新規の人工キメラタンパク質を設計・合成しています。さらに、合成したタンパク質をがんの治療薬や、神経変性疾患の診断法へと応用しています。本プロジェクトではおもに創薬シーズの創出を担当します。2025年までに2件の特許出願を目指しています。その他には、本学における構造に基づく創薬開発を支援するため、創薬支援ソフトウェアを運用しています。プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究タンパク質の立体構造および相互作用情報に基づいた論理的創薬研究 私は、核磁気共鳴分光法(NMR)や表面プラズモン共鳴法(SPR)などの様々な構造生物学・生物物理学的手法を用い、タンパク質や糖鎖の構造・相互作用を解析し、これらの関与する生命現象を明らかにする研究を行っています。さらにそれを制御すること(創薬)を目指しています。本プロジェクトでは、これらの技術や経験、先端研究設備を、産業技術の高度化や、創薬科学研究プラットフォームとエコシステムを構築に役立てたいと考えています。

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