プロジェクトWEB冊子2025
75/152

�名68RESEARCH CONTENT OF MEMBERS悪性腫瘍代謝阻害剤の開発PROJECT No.28メンバー本田 諒上野 義仁横川 隆志檜井 栄一教授教授准教授教授教授教授工学部化学・生命工学科、大学院連合創薬医療情報研究科岐阜薬科大学薬理学研究室、大学院連合創薬医療情報研究科工学部化学・生命工学科、大学院連合創薬医療情報研究科大学院医学系研究科生命秩序学講座大学院連合創薬医療情報研究科応用生物科学部応用生命化学科 私は、生体分子と人工分子を組み合わせた独創的ハイブリッド型分子を作り出し、医療や診断に資する人工バイオマテリアルを創製することを目 標に研 究を推 進しています。本プロジェクトでは、創薬シーズをより効率的に標的部位に送達したり、次世代医薬品として期 待される人 工・合 成 細 胞 を創 製したりすることにつながる人工バイオマテリアルの開発を進めます。本研究を通して、新たな人工バイオマテリアルの開発に関する学術論文発表および実用化につながる共同研究や特許申請を目指します。池田 将竹内 保創薬シーズ/フレックスシーズ抗がんシーズの開発、シーズ開発・評価に対する助言 私はタンパク質科学を基礎とする抗がん剤シーズの開発を行っています。����年に抗がん剤シーズをバイオベンチャーにライセンスアウトした経験を活かし、本プロジェクトでは創薬シーズ開発や導出への助言を行います。また、連合創薬内のシーズ発掘やプロジェクトの全体構想の作製にも携わります。さらに、本プロジェクトを通じて私自身の抗がん剤シーズの開発も相乗的に促進することも目指して参ります。核酸医薬を指向した新規人ヌクレオシド並びに人工オリゴヌクレオチドの化学合成 天然の核酸は細胞中へ入りにくいという物理的な問題に加えて、生体内に存在する核酸分解酵素(ヌクレアーゼ)により容易に分解されてしまうため、医薬品として開発するためにはこれらの問題を解決する必要があります。これらの問題点を解決するために、核酸の構成成分であるヌクレオシドに化学的に修飾を加えて構造を改変した人工ヌクレオシド(アミノアルキル修飾ヌクレオシド)を開発してきました。また、この人工ヌクレオシドを導入した核酸医薬候補がヌクレアーゼに対して抵抗性を示し、血清中で安定に存在すること、標的遺伝 子の発 現を効 果 的に抑 制することを明らかにしてきました。転写後修飾酵素を利用した部位特異的RNA修飾法の開発 私はRNAが機能を最適化するために転写後 に 受 ける化 学 修 飾( 転 写 後 修 飾 )の性質とその修飾酵 素に焦点を当てて調 べています。本プロ ジェクトでは 、化 学 合 成では 容 易に行えないようなR N Aの化 学 修飾を、修飾酵素を利用することで達成します。また 、修 飾 酵 素 を上 手 に 活 用して、長 鎖R N Aの特 異 的 な部 位 に化 学 修 飾を施し、R N A 機 能 を改 変する手 法 を開 発します。本 研 究 を通して、新た な人 工 R N A の製 造方法や利用方法に関する学術論文の発表や特許の申請を目指します。スクリーニングによる創薬シーズの発掘 私は、がん幹細胞を標的とした抗がん剤創製を進めています。本プロジェクトでは、細胞とモデル動物を用いてスクリーニングを実施し、様々な候補化合物の効果を検証します。がんの親玉であるがん幹細胞を標的とした創薬という点でユニークであり、これまでに複数の実績があります。がんの分野だけではなく、幹細胞の機能異常に起因する様々な疾患に対する新規治療法開発の研究にも応用可能です。 人体病理学知見をもとに、がん代謝阻害剤とオートファジー阻害剤を組み合わせ、軟部悪性腫瘍の制御を試みており、研究成果は、国際特許・米国特許(PCT/US����/������)、F D A 希 少 薬 剤 開 発 支 援 承 認(�� oct. ���� ��h�� HE)を得て、米国で治験展開中[phase I / I I , プ ロ ジ ェ クト 名 A P O L L O � � �(NCT��������)]です。このプロジェクトでは社会的な問題となっている中皮腫を含む各種悪性腫瘍へ、これまでの成果の応用、改変し、適応の拡大を目指します。KEY WORDSプロジェクトメンバーが取り組んでいる研究人工バイオマテリアルの開発

元のページ  ../index.html#75

このブックを見る