�名RT-QuIC法の技術的基盤の構築、アミロイドの生化学的/生物物理学的研究 私はタンパク質の構造生物学が専門で、プロジェクトではRT-QuIC法の技術的基盤の構築を担当しています。プリオンやアミロイドβの基礎研究から得た知見と経験を活かし、条件検討を積み重ねることで、患者様のご検体から異常タンパク質を高感度で検出するシステムを構築しています。研究目標は、基質タンパク質や反応溶液、添加剤、振盪条件などを大規模にスクリーニングすることで、従来以上の高感度と特異性をもつRT-QuIC法を開発することです。RESEARCH CONTENT OF MEMBERS66PROJECT No.27KEY WORDS筋萎縮性側索硬化症(ALS)/認知症/パーキンソン病/神経変性疾患/脳神経内科/タンパク質ミスフォールディング病/バイオマーカー/早期診断/Real-time quaking-induced conversion(RT-QuIC)岐阜薬科大学薬物治療学研究室位田 雅俊教授大学院医学系研究科脳神経科学講座下畑 享良教授大学院連合創薬医療情報研究科本田 諒准教授メンバー神経変性疾患の早期診断・治療を可能とする臨床診断基準の作成 私は臨床医(脳神経内科学)で、そのなかでも神経変性疾患が専門です。プロジェクトでは認知症やALS(筋萎縮性側索硬化症)の臨床診断、病型診断ならびに検体の採取・管理を担当します。これらの疾患では、病因タンパクの脳における蓄積がその病態において重要な役割を果たすことが近年、明らかになりました。本プロジェクトで目指すRT-QuIC法の開発は、これらの疾患の早期診断と早期治療に直結するため、実臨床に極めて大きなインパクトがあると考えています。プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究タンパク質ミスフォールディング病の病態におけるアミロイド形成機構の解明と創薬研究 私は薬学部に所属しています。薬物治療学、そのなかでも神経変性疾患の疾患基礎研究と創薬研究を専門にしています。プロジェクトでは、タンパク質ミスフォールディング病において異常タンパク質や凝集体がどのように病態に寄与するのかを、試験管レベル、細胞レベル、個体レベルで明らかにしていきます。研究目標は、疾患基礎研究で明らかになった成果を創薬へ応用し、神経変性疾患の根治を目指す治療薬、またはそのシーズを開発することです。
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