KEY WORDSPROJECT NAMEMESSAGE FROM THE PROJECT LEADER工学部化学・生命工学科59PROJECT No.25RAS/RASオパチー/がん/脈管腫瘍/脈管奇形/脈管異常/モデル動物/治療薬/核酸医薬/タンパク質医薬/オーファンドラッグ上田 浩教授 本プロジェクトでは「RAS」が関与する増殖性疾患(がん、脈管異常)の新規治療法の開発に取り組みます。 RASは細胞の増殖シグナルなどに関わる重要な分子であり、その遺伝子変異はがんに高頻度(約20-30%)で認められるだけでなく、脈管腫瘍・脈管奇形(脈管異常)などの希少性難治性疾患にも広く認められます。これらのRASシグナルに変異を有する増殖性疾患は「RASオパチー」と呼ばれます。本学は脈管異常の治療法とRAS阻害剤の開発に取り組んできた実績があり、本プロジェクトではこれらの経験を活かして、RASオパチーの病態解明と新しい治療法の開発に取り組みます。特に、症例数が少なく、病態解明が進まない脈管異常に焦点を当て、タンパク質・細胞・マウスモデルからRASの未知の機能を解き明かすことを目指します。 本プロジェクトの特徴は、RASをキーワードとすることで、市場規模が極めて大きいRAS変異がんへの治療薬の開発を目指すと同時に、脈管異常へのオーファンドラッグの開発も相乗的に促進するという点にあります。「RAS」研究が切り拓く、 希少疾患とがんの治療
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