地域創生プロジェクト
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�名メンバー培養モデルを用いた腸内環境と食素材に関する研究 私の研究室では、腸内細菌培養モデルを用いて、機能性食素材の開発や個々の腸内細菌叢に応じたパーソナライズ評価・対応の開発を進めています。「食素材は腸内細菌叢をどのように変化させるか」「食素材は腸内細菌叢によりどのような成分に変換され、腸に供給されるのか」を探ることで、医薬食のあたらしい緒になれたらと思います。このほかに、1mLスケールの腸内細菌培養手法の公開し、企業における腸内細菌培養技術の立ち上げのお手伝いをしています。RESEARCH CONTENT OF MEMBERS56PROJECT No.23KEY WORDSメタボリックシンドローム/脂質異常症/肥満/糖尿病/腸疾患/神経疾患/コレステロール/トリグリセリド/腸内細菌/腸管免疫/アレルギー/Gタンパク質/アルカリフォスファターゼ/ペプチド/ポリフェノール/食物繊維/生薬/タマネギ高等研究院先制食未来研究センター長岡 利特任教授応用生物科学部応用生命科学課程北口 公司准教授工学部化学・生命工学科、大学院連合創薬医療情報研究科上田 浩教授応用生物科学部応用生命科学課程稲垣 瑞穂准教授食成分による免疫調節作用ならびに疾患予防効果の解析 私の研究室では、免疫細胞の機能を調節できる食品成分を探索し、その作用機構を調べています。食品が消化・吸収される腸管は、末梢免疫細胞の6-7割が集積する人体最大の器官であり、食品由来抗原に対して免疫応答を正と負の両面から調節していることが知られています。これらの食品成分と免疫細胞との相互作用を調査することで,アレルギーや炎症性疾患の発症の予防に寄与する食品成分や栄養素が明らかになると考えています。細胞外刺激物質による細胞応答シグナル解析 私はGタンパク質に関する細胞内シグナル伝達制御機構について、細胞レベルで研究を行なってきました。このプロジェクトにおいては、食品に関連した物質が、どのように種々の細胞に影響を与え、その刺激がどのような細胞応答シグナルに関連するのかについて解析します。これまでに蓄積した様々なシグナル伝達関連遺伝子等を用い、特に食品成分がどのような受容体を介して機能を果たすのかについて解析することにより、より食品成分のより機能的側面を探ることができると考えています。プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究生活習慣病を予防改善するための食に関わる基盤技術の創成と応用 私は、世界初のコレステロール(CHOL)代謝改善ペプチド(ラクトスタチン:IIAEK)、世界初の大豆由来CHOL吸収抑制ペプチドVAWWMY(ソイスタチン)、世界初の抗肥満・CHOL代謝改善ジペプチド(FP)やトリペプチド(RPR)を発見した。リン脂質結合大豆ペプチド、S-メチルシステインスルホキシドを含むCHOL代謝改善作用を発揮する特定保健用食品を開発した。ポリフェノール(カテキン、レスベラトロール)のCHOL代謝改善作用について、新視点から作用機構を分子レベルで解明した。 最新研究では、IIAEKが健康長寿と関連する腸アルカリフォスファターゼを活性化することを発見した。

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