�名KEY WORDS30PROJECT No.13メンバーRESEARCH CONTENT OF MEMBERS脳神経系における小胞体・ゴルジ体制御機構の解明 私は、脳神経系を中心として、細胞内器官である小 胞 体やゴルジ体の制 御やその異常により引き起こされるストレス応答について研究しています。このプロジェクトでは、アルギニンメチル化に関 わるタンパク質群と小胞体やゴルジ体に関 わる因子の関連について解析を進めます。これまでに小胞体ストレス等に関わる因子を欠損した細胞株を樹立・解析してきており、それらを活用することにより、学術論文のみならず新たな創薬シーズの開発を目指します。橋本 美涼大橋 憲太郎認知症/精神疾患/脱髄疾患/脳発達障害/脳の健康/脳の再生/創薬ターゲット開発/髄鞘(ミエリン)/メチル化/翻訳後修飾/質量分析/インタラクトーム村田 知弥中川 寅木塚 康彦高等研究院 One Medicineトランスレーショナルリサーチセンター応用生物科学部応用生命化学科助教教授特任准教授教授教授応用生物科学部応用生命化学科工学部化学・生命工学科糖鎖生命コア研究所糖鎖分子科学研究センター疾患に関わるタンパク質ネットワークの解明 私は実験動物学と生化学を融合した解析技術により、からだの中でタンパク質同士がどのように協調して働き、その破綻がな ぜ疾 患の原 因となるのか研 究しています。本プロジェクトでは 独 自に開 発したマウスモデルを活用し、脳の病気に関わるメチル化タンパク質ネットワークを探索します。現 在までにアルギニンメチル化酵素を中 心 とした � � � 個 のタンパク質 からなるネットワークを発 見しており、疾 患との関連を調べています。この解析技術は多様な疾 患 へ の応 用 が可 能であり、新 規 創 薬 標的の発見につながります。受容体を取り巻く分子ネットワークの機能解明 私の専 門 は 分 子 細 胞 生 物 学です。種 種雑多な分子がひしめき合う微小な社会「細胞」において、秩 序 正しく生 命 現 象 が営まれる仕組みに興味を持ち、その解明に取り組んでいます。本プロジェクトで私は、脳内メチル化タンパク質ネットワークを標的とするナノ抗 体(N a n o b o d y ®)を取 得します。これらナノ抗 体 は 検 出ツールとしてだけでなく、分子間相互作用阻害剤もしくは促 進 剤として創 薬シーズになりえます。ナノ抗 体の取 得とその修 飾 技 術 を活 用した研究ツールや創薬シーズ開発での共同研究が可能です。糖鎖付加とアルギニンメチル化が制御する脳関連疾患のメカニズム解明 私は、糖鎖研究の専門家で、特に糖鎖が細胞の中で作られる仕組みの解明や、それを応 用した疾 患の診 断や治 療を目 指しています。本プロジェクトでは、アルギニンメチル化 が脳 内で引き起こす糖 鎖 変 化の仕組みや、それが脳機能とどのように関わるかを明らかにします。独 創 的 な点 は、分 野を超えた統合的な研究アプローチで、糖鎖や関連分子が関わる生命現象の本質に迫ることです。また、医・創 薬 領 域に加え、化学・物理領域、生物・化学領域での共同研究が期待できます。プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究脳の発達や疾患に関わる遺伝子の機能研究 私は分子生物学・神経化学を専門とし、主 に遺 伝 子 欠 損マウスを使って脳の発 達や疾患に関 わる分子の機能の解明に取り組んでいます。私 が解 析するタンパク質メチル化酵素欠損マウスは神経発達異常や髄 鞘 形 成 不 全 など、脳の発 達 に様 々な障害を来します。これ はタンパク質のメチル化が脳の発達や機能維持に極めて重要なファクターであることを示しています。この知 的 成 果 を社 会 に還 元するた め、地 域 産業と連携しながらメチル化を起点とした創薬開発を目指します。
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