�名22KEY WORDSRESEARCH CONTENT OF MEMBERS歯髄細胞の統合オミクス解析 私は、高等研究院のG-YLCプログラムを通じて、この春から医学研究科再生機能医学分野に参加しています。専門は生命情報科学で、AIや情報科学の手法を用いてゲノムなどの大規模データの解析に取り組んできました。本プロジェクトでは、歯髄細胞の網羅的な遺伝子発現データの解析や、集めたデータの管理システムの開発を行います。今後は研究計画を本格化させ、新たなAI・情報科学的手法の導入を通じて歯髄細胞の解析を加速させ、抗老化研究や創薬分野との連携による社会実装も目指していきたいです。PROJECT No.10メンバー手塚 建一岡田 大瑚再生医療/移植拒絶/親知らず/歯髄細胞/エクソソーム/ブロックチェーン川口 知子飯田 一規医員臨床准教授准教授特任助教大学院医学系研究科生命原理学講座高等研究院医学部附属病院歯科口腔外科医学部附属病院歯科口腔外科HLAハプロタイプホモ歯髄細胞由来エクソソンームの炎症性疾患への応用 私 は 歯 科 医 師であり、これまでに 歯 髄細 胞 を樹 立・解 析し、歯 髄 細 胞 の エ クソソーム が動物実験にて歯周炎を軽減することを報告しています。その経験を生かして、今回のプロジェクトでは歯髄細胞やエクソソームを安全に採取する方法や、疾患に対する効果について解析していきます。独創的なポイントとしては樹立した細胞は���例あるため個人差を調べることも可能です。今は歯周病だけですが、将来リウマチなどの炎症性疾患や、脊髄損傷や脳梗塞のように炎症を抑制することで回復が改善される疾患にも応用できます。歯髄幹細胞を用いた骨再生の臨床応用へ向けた基礎的研究 岐 阜 大 学 病 院 歯 科 口 腔 外 科で、口 腔 疾患患者の治療を行っています。本研究では、歯周炎や口腔腫瘍などで歯や骨が欠損し、咀嚼機能の低下や顔面の変形が生じた患者に対 し、歯 髄 幹 細 胞 あ る い は 歯 髄 幹 細 胞由 来 のiPS細胞用いて骨造成を行い、歯科インプラントとも組み合わせて、機能を回復させたいと考えています。すでに当 科では多くの 歯 髄 幹 細 胞 を集 め、再 生 機 能 医 学分 野とも共 同で骨 造 成 へ の基 礎 研 究や、歯髄幹細胞からのiPS細胞化を行ってきました。骨造成は整形外科疾患への応用も期待できると考えます。プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究歯髄細胞の流通・製造をブロックチェーンに記録し共有するShizuiNetの開発 私は、岐阜大学歯髄細胞プロジェクトの牽引役として��年間歯髄細胞研究に携わってきました。その中で、細胞やエクソソーム(細胞の分泌小胞)に、傷ついた組織を再生する能力が備わっていることを見つけ、広く社会に役立てたいと考えました。その実現のために、複雑なプロセスで製造される再生医療製品のトレーサビリティーにブロックチェーンを利用します。指標は、プロジェクトに参加する企業や研究所、医療機関の数(CellPi利用事業者数KPI=�/KGI=���)です。トレーサビリティは、農業や物流などでも広く注目されている分野であり、今後ShizuiNetは様々な領域で利用されるようになると思います。
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