KEY WORDS19PROJECT No.09今泉 鉄平准教授PROJECT NAMEMESSAGE FROM THE PROJECT LEADER応用生物科学部食農生命科学科 現在、人類が直面している地球規模の課題として、食料安全保障の確保や脱炭素社会の実現が挙げられます。これらの課題の解決に向けて、従来の食資源に依存しない持続可能な食品の開発と普及が急速に進められており、「未来食」として位置づけられるさまざまな代 替 食 品―― 植 物 性 食 品、昆 虫、藻 類、発 酵 由 来 素 材、さらには 代 替コ ーヒーのような嗜好品まで、多様なアプローチが展開されています。しかし、これら新しい食品の多くは、味、香り、食感、見た目などの“嗜好性”において課題を抱えており、消費者の心理的・文化的な障壁が普及の足かせとなっています。本プロジェクトでは、これまで我々が食品科学や食品開発に関 わる基礎・応用研究、さらに企業や地域との連携による製品開発を通じて蓄積してきた知見をもとに、未来食の嗜好性を高 めるための加工技術の開発と提案を行います。こうした取り組みにより、さまざまな背景をもつ消費者が「食 べたい」と思える選択肢が増える社会の実現を目指します。市場投入された新規食品の品目数をKGIとします。植物性タンパク質/代替コーヒー/食用昆虫/嗜好性/加工/フードセキュリティ/脱炭素嗜好的障壁除去を目指した新たな加工技術の提案によるインクルーシブな未来食文化の醸成
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