�名園芸施設内の効率的な温湿度・CO�制御による植物生産向上 ・私は、温室や植物工場内の気象環境制御および環境に対する植物生理反応を研究しています。・私は、エネルギー効率や環境負荷を重視して温暖化により悪化した高温期の栽培環境を改善します。・私の研究ポイントは、温室全体ではなく栽培領域に限定し局所的に好適環境を設計します。・熱収支・CO�収支解析に基づいて少ない冷房負荷やCO�供給量で栽培空間を改善しました。・ブラインド型ソーラーパネルを利用した植物生育を考慮した遮光と太陽光発電応用生物科学部生産環境科学課程嶋津 光鑑教授RESEARCH CONTENT OF MEMBERS14PROJECT No.06KEY WORDS生産/野菜/果樹/花/園芸/地域/特産/ブランド/生産技術/省力化/気候変動/微生物資材/環境制御/肥料/農薬応用生物科学部生産環境科学課程大場 伸也教授応用生物科学部生産環境科学課程松原 陽一教授応用生物科学部生産環境科学課程清水 将文教授応用生物科学部生産環境科学課程山田 邦夫教授応用生物科学部生産環境科学課程落合 正樹助教メンバー園芸植物栽培における菌根菌共生機能の利用及び相互作用解析・園芸植物(イチゴ、茶、薬用植物等)での菌根菌による成長促進、環境ストレス耐性 (耐病性, 高温ストレス耐性, 耐塩性等)の生物的制御、収量性・機能性成分向上・ハーブ2次代謝成分の機能性解析と病害防除及びバイオスティミュラント利用・プラズマ活性リンゲル溶液(PAL)による野菜の抗酸化機能及び環境ストレス耐性制御・薬用植物における成長促進及び機能性2次代謝成分向上法有用微生物の農業利用に関する研究 私は、有用微生物を活用した減農薬・化学肥料技術の開発を中心的な研究課題としております。農業分野では、環境負荷低減と脱炭素化の実現のため、農薬や化学肥料の使用削減が喫緊の課題となっています。有用微生物の活用は、この課題の解決のための中核的技術として世界的に注目されています。当該分野を専門とする研究者は日本国内では私だけであり、多くの農薬企業や肥料企業との共同研究を展開しています。また、国際共同研究プロジェクトにも参画し、海外でも農業用微生物資材の開発に取り組んでいます。気候変動に適応した園芸作物の栽培・品質管理技術開発 私は、園芸作物である花きや果樹を中心に、それらの品質向上や栽培技術の改善を目指して植物生理学的観点から研究を進めています。本研究では、気候変動によって引き起こされる農作物の品質や収量への影響を明らかにし、その適応策を検討していきます。これらの研究では、生産現場での諸課題について植物生理学的観点から科学的に解明し、その成果を現場に周知していくことが重要となります。私はこれまでも、岐阜県特産品である富有柿や栗の品質等に関して、気候変動の影響を県と連携し様々に情報発信しています。園芸作物の遺伝解析や増殖技術の活用によるブランド力の向上 園芸作物の中で花きを主として、育種技術に着目した品質の向上や、栽培・増殖技術に着目した生産性の向上に関わる研究を進めています。育種に関わる研究では、生産性の向上を目指した耐病性の付与や、ブランド性の向上を目指した珍しい形質の付与についての取り組みを、遺伝解析技術を活用しつつ行っています。バラのようなメジャーな品目からマイナーな品目まで幅広い花き類に加え亜熱帯果樹なども対象として、民間との共同研究による取り組みを複数実施しています。プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究有機肥料と農福連携による地域産業の構築 岐阜大学農場(正式名称 応用生物科学部附属岐阜フィールド科学教育研究センター)で、教育研究を行っています。新規作物を、土壌に根付いた有機農業や慣行農業の条件で栽培し、担い手として障がいや生活課題を持つ人たちと連携して農業を発展させることを目指しています。実際に岐阜大学農場では障がい者雇用を進め、また鶏ふんやその他畜ふん、有機質資材の肥料化の研究に取り組んでいます。また地域資源や新規作物にも興味があり、これらを用いた農業の活性化にも取り組んでいます。
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