プロジェクトWEB冊子2025
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�名12KEY WORDSPROJECT No.05メンバーRESEARCH CONTENT OF MEMBERS食中毒菌、カンピロバクター汚染フリー肉の作出 重要な食中毒菌の�つであるカンピロバクターを対 象に研 究をしています。プロジェクトではカンピロバクターに汚染されていない食肉を作出することを目指しています。現 在 は 食 肉を汚 染させないような手 法の確立を目指している研究が多数ですが、私は農場のカンピロバクター汚染を0にするという新しい視点でカンピロバクター汚染フリーの食肉作出を実施したいと考えています。調査で用いる、遺伝子検出によるカンピロバクターの検出法は農場の調査以外にも様々な現場で利用することが可能です。猪島 康雄岡田 彩加感染症診断/省力化/飼養環境/初乳/ワクチン/MHC(主要組織適合遺伝子複合体)/食中毒菌/遺伝子検出/付加価値/未利用資源大場 恵典松原 達也山本 朱美教授准教授教授助教教授応用生物科学部食農生命科学科応用生物科学部共同獣医学科応用生物科学部共同獣医学科応用生物科学部共同獣医学科応用生物科学部共同獣医学科黒毛和種新生子牛の感染症予防としての初乳摂取に係る調査と対策 ヒトと異なり胎盤を通じて母牛の抗体を受取れず、まだ自ら抗体産生できない新生子牛の抗体獲得方法は、初乳を摂取し、含有の母牛の抗体を取込むことが唯一です。これまでの調査で黒毛和種の初乳量は少なく、新 生 子 牛の初 乳 摂 取 能 力 が低くいことが分かりました。ホルスタイン種に比べて感染症による肺炎や腸炎で生産性を損なう個体が多い原因として初乳摂取量不足が考えられました。そこで本調査をもとに飼養環境改善や初乳製剤改良等を実施し、感染症予防及び生産性向上に寄与します。家畜における効果的な疾病予防方法の確立  私 は 家 畜 において、免 疫 応 答 に関 わるMHC(主要組織適合遺伝子複合体)に着目して研究を行っています。MHCは多型性を示し、個体毎に保有する型が異なることから、疾病予防に用いるワクチンに対する免疫応答において個体差が生じます。このような個体差は、畜産業における群管理で重要な、疾病予防方針の策定を複雑にする要因の一つとなり得ます。私 は 家 畜 におけるM H Cの特 徴 を明らかにすることで、ワクチンプログラムの検 討 などを行うことにより、より効 果 的 な家畜の疾病予防方法の確立を目指します。自給飼料、未利用資源の利用による高付加価値卵の作出 飼料自給率を高める飼料用米や未利用資 源 を対象に研究をしています。プロジェクトでは特殊機能を有する栄養成分を高めた鶏卵を作出することを目指しています。一般に、飼料原料の効率的な利用法の確立を目的とした研究が多く行われていますが、私は生産性や経済性を高めるだけではなく、生産物の付 加 価 値 も高 めるという新しい視 点 から栄養成分を高めた鶏卵作出を実施したいと考えています。 飼料原料に用いる未利用資源は岐阜県内・近在から入手し、安全性を確保した上で利用することが前提です。プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究食と環境由来感染症の発症機構研究、家畜・野生動物の感染症の簡易診断法開発 獣医公衆衛生の立場から、人獣共通感染症を含む食と環境由来の感染症を研究しています。ヒトの健康は、動物と環境の�者を一体として成り立っている(One Health)ことから、野生動物も研究対象です。積極的に外 国 人を受 け入 れ、国 際 共 同 研 究を進 め感 染症のグローバル化に対応しています。食・環境由来感染症研究、技術開発による畜産業の省力化でSDGsに貢献します。

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