プロジェクトWEB冊子2025
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�名114KEY WORDSPROJECT No.45メンバーRESEARCH CONTENT OF MEMBERS原田 守啓本研究プロジェクトは、岐阜大学・岐阜県水産研究所・(国研)土木研究所・(国研)国立環境研究所が関わる共同研究であり、環境省環境研究総合推進費(����~����年度)「水防災・農地・河川生態系・産業への複合的な気候変動影響と適応策の研究」及び(����~����年度予定)「長良川流域における森・里・川の気候変動適応が中山間地域の生業の持続性とウェルビーイングに与える影響の研究」により取り組んでいるものです。長良川/アユ/世界農業遺産/気候変動影響/環境DNA/水文モデル/ステークホルダー協働モニタリング/適応策の共創大西 健夫センター長教授環境社会共生体研究センター応用生物科学部生物圏環境学科環境社会共生体研究センター河川水温モデルの開発と水温への気候変動影響 私の専門は水文学(すいもんがく)です。本プ ロ ジェクトで は 、長 良 川 流 域 を含 む木 曽三 川 流 域の水・物 質 動 態を記 述する水 文 モデルを発 展させ、源 流 から本 流 に至る河川水温のモデルを開発しています。水温上昇は、気候変動の影響として世界的には問題視され研究が進んでいますが、雨が多くふることで水温変動が激しい日本では見過ごされてきた温暖化影響の一つです。気 候 変 動 の影 響 が、山 地 から平 野 に至る水・物質動態に与える影響を水温も含めて分 析することにより、把 握しづらい流 域スケールでの温暖化影響について定量的な分析を可能としていきます。プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究温暖化が洪水・渇水の規模頻度に与える影響の分析 私の専門は河川工学・応用生態工学です。河川の治水と河川環境保全を両立するための研究開発や、地域の自然環境システムに対する気候変動影響について研究してきました。 本プロジェクトでは、日本三大清流の一つとされてきた長良川流域と、そのシンボルであるアユに及びつつある温暖化の影響のうち「洪水・渇水の激化」と「水温上昇」の�点に着目し、流域全体を対象とした水文モデル解析、河川内の流況解析、現地調査等を併用して分 析しています。研 究 成 果をステークホルダーの皆様と共有し、効果的な適応オプションが複数抽出されつつあります。

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