プロジェクトWEB冊子2025
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KEY WORDS110PROJECT No.44RESEARCH CONTENT OF MEMBERS環境社会共生体研究センター環境社会共生体研究センター環境社会共生体研究センター環境社会共生体研究センター吉野 純髙木 朗義大西 健夫センター長教授教授教授教授環境社会共生体研究センター応用生物科学部食農生命科学科工学部社会基盤工学科社会システム経営学環応用生物科学部生物圏環境学科 地域の持続可能性に影響を及 ぼしうる環境の変動に対する適応を、気候気象学、森 林 科 学 、水 文 学 、水 環 境 工 学 、河 川 工学 、農 学 、生 態 学 、社 会システム…と岐 阜大学の幅広い分野の専門家の連携によって推進するために設置した地域環境変動適応研究センターの活動を通じて『適応』に向けた多様なニーズに応える研究開発と、適 応 策 の 共 創 を実 践しています。地 域 の行政・産業・市民の皆様、全国の関連研究コミュニティの皆様とも力を合 わせ、気候変 動・人 口 減 少 に 適 応した � � 世 紀 型 の流域圏の実現を、環境科学技術の側面から強力に推進してまいります。原田 守啓 岐阜県はわが国有数の柿の産地ですが、近年の気温上昇により果皮の着色不良といった 栽 培 上 の 課 題 が 浮き彫りに なってきています。またイネは 高 温により障 害を受け不稔化し収量の低下が懸念されます。このような気候変動によって引き起こされる農 作 物 の 品 質 や 収 量 の 影 響 を調 査 することで、その 適 応 策 を検 討していきます。例えば、気候変動に適応した新しい品種の育種や、これまで岐阜県では栽培されてこなかった亜熱帯果樹など新しい作物品目の栽 培 適 地マップの作 成 による代 替 作 物の栽培を検討、気候変動に適応した栽培技術開発に貢献します。松井 勤気 候 変 動 適 応 / 自 然 共 生 社 会 / 地 域 循 環 共 生 圏 / 生 態 系サービス/ 流 域 圏 / 気 象 / 森 林 / 河 川 / 水 環 境 /農 林水産業 /社 会システム/共創 気候変動の影響は、単に平均気温が上がるだけでなく、台風の強度が増し、豪雨の頻度や強度が増すと予想されています。そして、その影響は各方面で既に現れつつあると言われています。私たち環境変動適応研究領域では、独自の天気予報の技術に基づいて、温暖化の影響を細密に予測し、森林、水環境、農業、経済の諸問題に対する地域スケールの気候変動影響評価のための基礎データを提供します。また、産官学の連携により、新たな気候変動適応ビジネスを創出し、地域の安全・安心と生産性の向上に貢献して参ります。皆さんの気候情報に対するニーズを是非お聞かせ下さい。 気候変動や人口減少が岐阜県という地域社会や経済、および歴史や文化・伝統にもたらす影 響を分 析するとともに、それらの問 題を解決する、あるいは変化というピンチをチャンスに変える方策など、地域環境変 動 に適 応した 社 会 システムを提 案していきます。特に、様々な外部性の評価とそれに基づく政策デザイン、対価性の低い社会的ニーズの 経 済 システム へ の 内 部 化 、公 共政策やソーシャルビジネスへの落とし込み、地域社会における協働や共創の仕組みなどについて探究していきます。 温暖化により引き起こされる流域の水・物質循環の変化は、河川・農地を含む流域の水域・土壌環境の変化をもたらし、生態系、生物種にも影響を及ぼします。 温暖化による流域の水・物質循環の変化を観 測とモデリングにより定 量 評 価します。また、この結 果 にもとづき河 川・農 地の生態系・生物種のありうる変化を評価します。さらに、社会システム研究領域との連携により、リスク評価等にもとづき地域の温暖化適応策を構築していくことを目指します。プロジェクトメンバーが取り組んでいる研究環境社会共生体研究センター

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